marginalia

読んだ本の話や一緒に暮らす猫のこと、それと趣味ではじめた翻訳の話など。

2016-02-16から1日間の記事一覧

『夜、僕らは輪になって歩く』 ダニエル・アラルコン

小説が突然そこで断ち切られたように終わると、二十歳過ぎの青年の若さゆえの思いこみが招きよせた片恋の、そのあまりにも過酷に過ぎる結末に、それまで行間に漂っていたはずのやるせなさのようなものが、ざらりとした荒い手応えを感じさせるものに一瞬にし…