marginalia

読んだ本の話や一緒に暮らす猫のこと、それと趣味ではじめた翻訳の話など。

2018-09-01から1日間の記事一覧

『大いなる眠り』註解 第三十一章(2)

《「その中」彼女は窓から身を乗り出して指さした。 小径に毛が生えたような狭い未舗装路で、山麓の牧場への入口みたいだった。五本の横木を渡した幅の広い木戸が切り株にぶつかるまで折り返され、何年も閉じられたことがないように見えた。高いユーカリの樹…