marginalia

読んだ本の話や一緒に暮らす猫のこと、それと趣味ではじめた翻訳の話など。

曾爾高原に行ってきました。

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あまりいい天気なので、秋めいてきた高原に足を伸ばした。奈良県にある曾爾高原は薄で有名だ。九月の終りでは、まだ少し早すぎたが、所々に銀色の尾花の群れが陽を受けて揺れていた。

 

犬を散歩させている人が少なくない。人懐っこい犬が眼が合うと駆け寄ってくる。飼い主の方と話しながら、撫でてやると喜んで尻尾を振る。薄を見に来たのだが、ここで犬と出会うのは織り込み済みである。満足した。いくら猫が好きでも、外で会えるのは犬のほうが断然多い。毛並みをそっと撫でるだけで、あたたかいものが胸ぬちにこみあげる。

 

亀池の周りをめぐった後は、お亀の湯へ。ぬるぬるした泉質が人気の日帰り温泉だ。家から二時間くらいかかるので、なかなか来れない。久しぶりの温泉である。男湯には午後の日差しがまぶしく、源泉に眼を瞑ってしばらく浸かった後は、サウナに。水風呂でからだを冷やし、水気を拭いて風に当たる。

 

青空には刷毛で掃いたような雲が浮かび、穏やかな一日。あまり疲れてもいないが、どこかしらに溜まった日々の疲れを落とし、すっきりして帰途に着いた。