marginalia

読んだ本の話や一緒に暮らす猫のこと、それと趣味ではじめた翻訳の話など。

懐かしのナポリタン

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妻のいない月曜日も今週で終り。でも、今日は自分で何かつくらないといけない。

 

といってもできるものは限られている。というわけで、今週もパスタに決まり。

 

この前知人が自分で作ったジャガイモと玉葱をもらったばかり。ハムやピーマンは常備してある。ケチャップが残り少ないが、まあなんとかなるだろう。

 

大学時代、京都の喫茶店でバイトしていた頃、よく作った。あの頃はひどいもので、茹でておいたパスタをオイルでコーティングして冷蔵庫に入れておき、注文が入ると、ハムとミックスベジタブルをケチャップで和えたところに、パスタを入れて炒めたものをナポリタンとして客に出していた。

 

どこでも、そんなもので、新京極にあった喫茶店ではコカ・コーラナポリタンのセットが90円だった時代だ。休みの日には、京都中を歩き回っていたが、四条あたりで昼になると、よくその店に行った。その店がつぶれた後は、百円で卵入りのカレーを食わせる食堂を見つけた。やがて、その生卵が半分に割ったゆで卵になり、実質上の値上げをしたあたりで足が遠のいた。市電も値上がりし、京都も次第に住みにくくなっていった。

 

小振りの玉葱を半分くし切りにし、ピーマンとハムの細切りを用意した。手つき鍋に湯が沸騰したところで、塩を入れ、今日は太めがいいので、スパゲッティを8分にセット。弱火にしたフライパンにバターをとかし、用意した玉葱ほかを入れ、しんなりするまでいためる。ケチャップに塩コショウとリー・ペリンで味を調える。パスタの茹で汁を加えて、湯切りしたスパゲッティを入れてよく和えたら終り。

 

皿にのせ、上からパルミジャーノ・レッジャーノをたっぷり下ろす。今日はワインは、なし。金のなかった頃を思い出しながら、じっくりいただくとしよう。