marginalia

読んだ本の話や一緒に暮らす猫のこと、それと趣味ではじめた翻訳の話など。

2014-05-04から1日間の記事一覧

『ケンブリッジ帰りの文士 吉田健一』角地幸男

「序にかえて」を一読すれば分かるように、著者の吉田健一に寄せる思いは、単なる作家論の対象であることをはるかに超えている。初めてその文章に出会った時から実際にその謦咳に接するまで、まるで道なき広野を行く旅人が辿る先人の足跡のように、著者は吉…