marginalia

読んだ本の話や一緒に暮らす猫のこと、それと趣味ではじめた翻訳の話など。

2014-12-26から1日間の記事一覧

『失われた時のカフェで』パトリック・モディアノ

初めて読んだ小説のはずなのに、既視感(デジャヴュ)のように、見覚えのある光景がちらちらと仄見え、聞き覚えのある口ぶりが耳に懐かしく甦る。何ひとつ家具らしいもののないがらんとした一室は『さびしい宝石』、探偵が相棒の口癖を思い出すのは『暗いブ…