marginalia

読んだ本の話や一緒に暮らす猫のこと、それと趣味ではじめた翻訳の話など。

2017-06-15から1日間の記事一覧

『大いなる眠り』註解 第八章(1)

《スターンウッド邸の通用口には鉛枠のついた細い窓があり、その向こうに薄暗い灯りが見えた。パッカードを車寄せの屋根の下に停め、ポケットの中の物をすべてシートの上に出した。娘は隅でいびきをかいていた。帽子は洒落て傾げたように鼻にかかり、両手は…