marginalia

読んだ本の話や一緒に暮らす猫のこと、それと趣味ではじめた翻訳の話など。

2013-12-23から1日間の記事一覧

『書楼弔堂 破曉』京極夏彦

うらやましいような身分である。労咳を疑い、妻子を残して家を出たものの、実は風邪をこじらしただけで、恢復後もせっかく借りたのだからと、そのまま賄いつきの田舎家に独り暮らし。御一新以来四民平等とはいえ、もとは旗本高遠家の嫡男。少しばかりなら蓄…