marginalia

読んだ本の話や一緒に暮らす猫のこと、それと趣味ではじめた翻訳の話など。

2014-07-05から1日間の記事一覧

『岸辺なき流れ下』 ハンス・へニー・ヤーン

圧倒的な読み応え。長広舌も、果てしなく続く議論も、挿入される逸話(アネクドート)も、小説的強度はドストエフスキーのそれに似るといっても過言ではない。内容以前に、読者にぐいぐい迫ってくる「読ませる力」が並大抵ではない。とにかく最後まで読み終…